穴倉

王様の耳はロバの耳、

2016-01-01から1年間の記事一覧

モノカキのおじさん②

今日からいよいよ高校生。入学式の後、初めて教室に足を踏み入れた私たちは、緊張と興奮をみなぎらせ、互いに目配せをしあっていた…のかどうか覚えていない。そういうメモリアルな場面こそ記憶に残っていてほしいものだが、すっかり忘れてしまった。 覚えて…

モノカキのおじさん①

昔から本を読むことが好きだったので、作家やライターといった、いわゆる物書きの人々に興味があった。タレントなど表舞台の人々と違って、物書きの情報はこちらが注意を払わねば手に入らない。大作家にはもう死んでこの世にいない人もいるけど、まだ生きて…

続・記憶と記録

前回書き忘れたけれど、日記が続かなくなったことの理由の一つにSNSを始めたことがある。感じたことを感じたときに、他者に向けておおむね発せるようになったことで、私を日記へ向かわせる衝動の一つは消えてしまった。しかしもう一つ私にとって重要な問題が…

記憶と記録

気がついたら日記が苦手になっていた。 私が日記を始めたのは小学生の時。ハリー・ポッターに関する記事を読みたくて買ってもらった雑誌「MOE」で、20年間日記を書き続けているエッセイストの方の日記の美学を読んだからだ。 毎日3行ずつ、アリエルが表紙のA…

SNS生理学

Twitterを愛用している。大学に入ってすぐに始めて、アカウントを消したり増やしたりしたが、今は大学の知人などをほとんどフォローせず、インターネット上で見つけたおもしろい人をチェックしながら、自分の頭の中を書きとめるスタイルに落ち着いた。 フォ…

Brexit

号外、号外。 そんな声が聞こえた気がした。 大学の昼休みにSNSを流し読みしていると、驚くべきニュースが目に飛び込んできた。 イギリス、EU離脱確実。 「えーっ」と近くのテーブルから甲高い声がした。 「ねぇ、イギリスEU離脱だってよ」 「マジ?朝は残留…

かぜ、ではなく、ふう、である。 今日は大学の食堂で「ベトナム風フォー」という期間限定メニューが発売されているのを見つけた。エスニック系の料理を提供する期間のようで、ガパオライスなんかも出ていて目新しい。 さっそく「ベトナム風フォー」を注文し…

槌を振るう人

「人を叩く」という言葉はいつできたのだろう。もしかしたらかなり旧くからあるのかもしれないが、ここまで活躍するようになったのはやはりインターネット社会の発展があったからだろう。 今は誰だって叩かれる時代だけれど、叩かれやすいのはやはり公務員の…

ズートピア

映画「ズートピア」を観てきた。周囲の反響がたいへんよかったので鑑賞前からかなり期待していた。そして期待通りとてもよかったので、感想をまとめておく。 このブログを読んでいる方はいないけれど、映画の細部や結末に関する記述もありますということだけ…

訃報

蜷川幸雄が亡くなった。 私にとって衝撃的な死だった。 蜷川幸雄を知ったのは、大学に入ってから。藤原竜也のインタビューで必ず登場する鬼・演出家がいるとわかり、それまで全く興味がなかった舞台の世界に初めて目が向いた。 私は藤原竜也が好きだ。顔とか…

私の不恰好な恋愛のこと

いわゆる遠距離交際をしている。きちんと男性とお付き合いするのが初めてなので、いっきに距離が縮まることのないこのタイプの交際が自分のペースを保ててよいのかもしれない。そう感じる一方、なんとなく聞き及んではいた「付き合っている」ということの不…

モネ

久しぶりにブログを開いた。 今日は京都市美術館で開催中のモネ展に行くことができたのでそのことについて書く。 私は混んでいる美術館がきらいだ。今日、一歩美術館に足を踏み入れたとき、あ、無理だ、と思った。1100円もったいないな。また来よう。1つ1…